この記事の内容
- AKG K701は開放型モニターヘッドホン
- ロングセラー機種で、装着感、価格に対する音質がかなり優れている
- 「けいおん!」秋山澪の使用機材という側面もある
- 筆者はオタクの刷り込みをひしひしと感じた
AKG K701について
AKG K701は、オーストリアの音響機器メーカーであるAKGから販売されているモニターヘッドホンです。音は、低音から高音までバランスの良さと、開放型ゆえの音の広がりが持ち味です。付け心地もよく、耳全体を覆うイヤーパッドと、荷重を分散するヘッドバンドが負担を軽減してくれます。白とシルバーを貴重としたデザインもおしゃれです。
私は2018年に購入して以来、音楽、映画、アニメなどの鑑賞、DTM、ビデオ会議など様々な場面で使用してきました。モニタースピーカーや他のヘッドホンもありますが、本気でコンテンツを鑑賞するとき、ミキシングを詰めるときの大部分はK701とともにいます。今後も長く付き合っていきたい相棒です。
K701の価格とおすすめできる人、できない人
2006年の発売当時は8万円ほどだったそうですが、2022年現在はサウンドハウスで17000円、Amazonで18000円ほどで購入可能です。
AKG オープン型ヘッドフォン K701【国内正規品】
価格がこなれてきていますが、当時の高級機だっただけのことはあり、お値段相応以上の音を出してくれます。AKGや他社から様々な後発製品が出ている中、未だに売れ続けているだけのことはあります。
購入を勧められるのは、「自宅で良い音で音楽、映画鑑賞やミキシングをしたい」方になります。多くのコンテンツを高い満足度で楽しむことができると思います。同価格帯のスピーカーでは、到底実現できないバランスの良さだと言えます。可能であれば、ヘッドホンアンプまたはオーディオインターフェイスを用意すると、本機の性能を十分に引き出すことが可能です。
反対に、おすすめできない用途は「外出時に使うこと、レコーディングに使うこと」です。サイズが大きい上、開放型であるため遮音、音漏れの観点からも出先で使用することは現実的ではありません。電車で使うと周囲に騒音を撒き散らしてしまうのでやめましょう。
同様に、マイクを用いる録音時はヘッドホンから出た音を拾ってしまうため、密閉式ヘッドホンまたはイヤホンを使うべきです。私はレコーディング兼サブ(元メイン)として、密閉型ヘッドホンのATH-M50を使っています。こちらも白が選べてスタイリッシュなモニターヘッドホンです。
オーディオテクニカ プロフェッショナルモニターヘッドホン ATH-M50x スタジオレコーディング / ミキシング / DJ /トラックメイキング ATH-M50x ブラック
K701とけいおん!と私
K701の呼ばれ方のひとつに「澪ホン」というものがあります。これはアニメ版「けいおん!」において、秋山澪という登場人物がK701で音楽を聴いており、ファンが注目してこぞって買い求めたためにつけられたものです。当時の熱狂はすごかったそうです。
私はけいおん! のネイティブ世代ではありません。コンテンツに触れたきっかけは、音楽制作に興味を持ち、ポップなバンド音楽についてリサーチしたことでした。楽曲に感銘を受け、漫画を買い、「ムギちゃんかわいいねぇデュフフ」となった記憶があります。「ふわふわ時間」のポップネスにインスパイアされたオリジナル楽曲で学園祭のバンドコンテストに出場し、優勝したことは良い思い出です。
ちなみに、私が特にすきなけいおん! 楽曲は「No, Thank You!」「Honey sweet tea time」「U&I」「Singing!」です。元気でちょっと切ない曲が好みです。下にAmazon Musicのリストを貼っておきました。気になったらご自身の環境でフル聴取してみてください。(無料サンプル再生区画が想像以上に微妙ですね…)
NO,Thank You!(初回限定盤)
TVアニメ「けいおん! ! 」劇中歌集 放課後ティータイム II(初回限定盤)
オタクの刷り込み
「オタク」と主語を肥大化させてしまってすみません。私には、昔好きだったコンテンツに通じるものを、無意識に好む傾向があると感じています。オタクとしての自我を確立させた2013~2016年頃に触れたものは、特に影響が強いです。皆様には同じような経験があるでしょうか。本項ではそうした習性を「オタクの刷り込み」と名付けました。
例えば、ヘッドホンを買い増す時にK701を思わず選んでしまったこと。ツインギターと1キーボード構成の曲ばかり書いてしまうこと。気づいたら少女同士の関係性を描いた作品ばかり追いかけていたこと。
実のところここ数年はけいおん! とはカラオケくらいでしか接点がなかったのですが、振り返ってみると想像以上に自分の嗜好に影響を及ぼしているように思えます。自分の中で、意識する以上に大きな作品だったんだなと再認識しました。
おわりに
ヘッドホンからコンテンツに話題がシフトしてしまいました。このような構成はブログ記事としてはあまり望ましくないと思います。ヘッドホンの情報が欲しい人と、オタク語りを眺めたい人の需要が異なるためです。申し訳ありません。
ただ、私にとってはこの2つの話題がどうしても不可分でした。なぜなら、K701をレビューする中で、私の購買動機、価値観を作ったけいおん! に気づいてしまったからです。そういう人間もいるんだと思って、大目に見てもらえれば幸いです。
この新しいブログは、自分の考えが伝わるようにすることを意識しながら書いています。わかりやすい文章を書くことは難しいです。執筆していると、そもそも自分の思考がそれほど整理されていないことを痛感します。学びが多いです。
まだ始まったばかりですが、今後も週2~3回は更新できるようなペースと分量を模索して、続けていきたいと思っております。多少なりとも面白さを感じていただければ、今後も覗いていってもらえると幸いです。
それでは、またいつか。